
1. 中学生男子に多い提出物管理の悩み
こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。
風邪をひいてしまい1日休んでしまいました。申し訳ございませんでした。
さて、今日は中学校1年生・2年生のお母さんが中心の話になると思います。
特に男の子に多いのかもしれませんが、学校の提出物や宿題をきちんと管理できないお子さんについて、「どうしたらいいのか」という悩みの相談をいただいたのです。
基本方針としては、やはり最終的には本人の責任においてやらせるべきというのが私の考えです。
ですが、それではやらないという子たちが一定数いるというのも現実だと思っています。
2. 親が管理するという選択肢の問題点
そして、この悩みに対して、お母さんの中には「もう私が管理する」と考える方がいらっしゃるのですが、極力避けた方がいいです。
その方法はおそらく長続きしないし、うまくいかないからです。
というのも、中学校になっていくと、男の子は女の子に限らずですが、体力的にはもうお母さんよりも上になってきています。
なので、例えば高圧的に無理矢理やらせるということはもうできなくなっていくのです。
小学校の時はまだまだ可愛らしい小さな男の子・女の子だったと思うので、そういったお母さんが積極的に管理するということができたのですが、もうそういった方法が急速に使えなくなっていく。
そして子どもの反発を招き、親子関係が悪化していくということが起きます。

3. 「あなたの責任で」という突き放しの効果
そこで大切になってくるのが、本人の責任において自分でできるようにするという基本方針です。
その場合にしっかりと話し合っていただきたいのですが、ひとつは「あなたの責任であなたがきちんとやりなさい」というふうに突き放してみるのが実は有効なんじゃないかと考えています。
というのも、子供たちって時々ですね、自分に責任が回ってくるとそこではっとして、しっかりやろうという思いに駆られることがあるみたいです。
要するに、お母さんがやってくれるだろうという甘えがあることによって自分ができなくなっていくということが起きるので、「あなたの責任においてあなたがきちんとやるのです」という話を、一度ぜひしてみてください。
4. 失敗を恐れず見守る勇気
そして、この「責任を本人に委ねる」という方針を決めたら、本人が自分の責任でやると言った以上、どんな失敗があってもしばらくは放っておいてあげて欲しいと思います。
なぜ失敗しても大丈夫なのかというと、まず中学生の段階では学び直しがいくらでもできるからです。
提出物を忘れても、それで人生が決まるわけではありません。
むしろ、この時期に失敗から学ぶ経験をすることで、本当の意味での責任感が育つのです。
また、地域によっては内申点の比重が入試において高かったりして、なかなか悠長なことを言っている場合ではないのかもしれませんが、少なくとも私が今いる広島においては高校入試において内申点の比重が随分と小さくなりました。
特に中1・中2の内申点の比重が小さくなったので、失敗ができるのです。
そして何より、2年・3年後に彼らが高校生になったときのことを考えてみてください。
高校生になって試験や提出物を親御さんが管理するということは、もはや現実的ではありません。
だからこそ、中学生のうちに自分で管理できるようになることが大切なのです。
さらに、そうやって失敗を繰り返しながら、本人たちに失敗をさせながら自分でできるようにするというのは、やはり基本的な方針になるかと思います。
お母さんたちが抱え込むのではなく、本人たちの長い人生においてきちんとできるようにしていくという心持ちで付き合っていただけたらと思います。

【この記事を書いた人】
宮脇慎也(保護者向け教育コーチ)
・20年以上の教育現場経験
・700組以上の親子面談実績
・中学生の偏差値を平均7ポイント向上させた実績
・進学空間Move塾長として地域教育に貢献
・2030年までに1万組の親子の成長をサポートすることを目標
広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。2013年から広島市で学習塾を運営し、個別演習型指導で多くの生徒の学力向上を実現。近年はキャリア教育にも注力し、社会人講師を招いた講演会を多数主催。
Happy Education Lab. 運営者
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