親の思い込みが子どもの可能性を狭めてしまう前に考えたいこと

1. はじめに

こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。

今日は、親御さんの思い込みが子どもたちの進路を狭めてしまうというお話をしようと思います。

これは私自身が塾を経営していて実際に経験したことなのですが、きっと多くの親御さんにとって他人事ではないテーマだと思うのです。

2. 体験談:子どもの意欲を親の価値観が阻んだケース

2年ほど前のことです。

うちの塾にある男の子が体験に来てくれました。

その子は、長時間しっかりと勉強に取り組むうちの塾のスタイルをとても気に入ってくれて、「ここでやりたい」と言ってくれたんです。

がっつり勉強することが新鮮だったようで、「ここで頑張れば自分が成長できる」と感じてくれていました。

 

ところが、お母さんが反対されたのです。

その理由が「私は勉強に良い思い出がありません。長時間勉強をさせるような塾に入れるつもりはありませんでした。他の人からはとても良い塾だと聞いていましたが、私の思い描いていた塾とは違うので、今回は辞退します」というものでした。

 

本人はとても意欲的だったのに、結局うちの塾には来なかったんです。

本当に残念でした。

3. 過去の体験が作り出す思い込みの怖さ

お母さんご自身の体験から「勉強は苦しいもの」という価値観を持っていらっしゃったのでしょう。

そういう経験を子どもにさせたくないという親心は、とてもよくわかります。

 

でも、ちょっと待ってください。

その体験が、実はご自身が特別な環境にいたから起こった思い込みだったとしたらいかがでしょうか?

 

私たちは幼少期に体験したことが、大人になっても大きく自分の考えを規定してしまうことがよくあります。

特に傷ついた経験であればなおさらです。

でも、本当は勉強が楽しいものなのかもしれない。

たまたまその方がそういう環境にいただけなのかもしれないんです。

 

スポーツだって同じですよね。

本当は楽しいものかもしれないけれど、たまたま自分に嫌な思い出があるからといって、お子さんにそれをさせなかった結果、子どもたちが自分の価値観の中でだけの人生を歩んでしまう可能性はないでしょうか?

4. 子どもの可能性を広げるために今日からできること

私は勉強というのは、正面から取り組めばとても楽しいものだと思っています。

だからこそ、しっかりと正面から取り組んで学力を伸ばしてあげたかったなと、あの時のことを今でも残念に思うのです。

 

では、どうすればいいのでしょうか?

 

まずは今日からできる小さなことから始めてみませんか?

 

①お子さんの声に耳を傾ける

「なんでそれがやりたいの?」と理由を聞いてみてください。案外、私たちが思っている以上に子どもたちは自分なりの考えを持っているものです。

 

②過去の自分と向き合う時間を作る

「なぜ私はこれが嫌だったのだろう?」と客観的に振り返ってみる。当時の環境や指導者、周りの友達はどうだったでしょうか?

 

③小さな挑戦から始める

いきなり大きな決断をする必要はありません。体験や短期間のお試しから始めて、お子さんの反応を見てみるのもいいでしょう。

 

このHappy Education Lab.では、お母さんたちの幸せも願ってお話をしています。だからこそ、今一度ご自身の過去を振り返っていただけたらと思うのです。その思い込みが、もしかしたらお子さんの大きな可能性を狭めてしまっているかもしれませんから。

 

子どもたちには、私たちの価値観を超えた世界で輝いてほしい。そう思いませんか?

 

もし今回のお話で何か心に引っかかることがあったり、「うちの場合はどうしたらいいの?」といったご相談がございましたら、ぜひお気軽にお声かけください。一緒に考えさせていただければと思います。皆さんからのお声をお待ちしています。

【この記事を書いた人】

宮脇慎也(保護者向け教育コーチ)

 

・20年以上の教育現場経験

・700組以上の親子面談実績  

・中学生の偏差値を平均7ポイント向上させた実績

・進学空間Move塾長として地域教育に貢献

・2030年までに1万組の親子の成長をサポートすることを目標

 

広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。2013年から広島市で学習塾を運営し、個別演習型指導で多くの生徒の学力向上を実現。近年はキャリア教育にも注力し、社会人講師を招いた講演会を多数主催。

 

Happy Education Lab. 運営者