AIに負けない子どもを育てる~知識が作る価値観の軸とは~

はじめに~前回の振り返りから~

こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。

昨日のブログでは、AIの時代に自分の倫理観や価値観、そして思考力を持って、AIに取って代わられない人間になってほしいという願いをお話ししました。

でも、それを聞いて「じゃあ、実際にはどうしたらいいんだろう?」と考えますよね。

今日はその具体的な方法について、特に「知識」という観点からお話ししてみたいと思います。

知識が価値観を作る仕組み

人は何かを考えるときにも材料が必要です。

何もない、無のところから考えることはまずありません。

その材料というのは、自分の持っている知識なのです。その知識から物事の価値判断をしていく。

 

つまり、人の価値観の土台となっているのは、その人の知識なので、勉強するというのは価値観を作り上げていると言っても過言ではありません。

 

例えば、私は経済史を学んできたので、世の中の見方がそちらに引っ張られます。

私が人口動態や人の流れに敏感なのも、自分の経験の中で、そうした人口動態を中心として、国の発展や経済の発展を分析してきた過去があるからです。

 

そのように法学を学んできた人は法律の観点から、物理学を学んできた人は物理法則の観点から世の中を眺める。

このように、人の考え方というのは知識で引っ張られるのですね。

 

だからこそ、AIに取って代わられない人間になるためには、自分の価値観の軸を作る知識や経験が必要だと思うのです。

年齢に応じた経験の積み方

では、どのように経験を積んでいけばよいのでしょうか?

小学生なら、まずはアナログの体験、外遊びをしてほしいと思います。

そして、たくさんの本に触れてほしい。

 

本でなくてもいいのです。

 

映画や漫画でもいいので、様々な世界に触れてほしいと考えています。

 

勉強という意味では本に触れていてほしいなという気がしますが、価値観を作るという意味では、とにかくいろんなアナログの体験を軸に経験を積み上げてほしいと願っています。

 

そして中学生になれば、自分の興味に従ってどんどん世界を広げていってもらって構いません。

 

英語が好きになって、とにかく英語の音楽を聴きまくっているとか、音楽が好きだからギターをとにかく弾いているとか、部活にはまったから部活をとにかく徹底的にやるとか。

 

あるいはプログラミングが面白そうと思ったら、もうどんどんプログラミングを勉強してゲームを作ってみるとか。

 

そういうような自分の世界を深掘りしていくという段階が、中学校以降はより可能になっていくと思います。

すべての経験に意味がある

たとえ何かがうまくいかなかった人でも、その経験が「どうしたらできるようになるのだろう?」という視点や、同じような悩みを持つ人の気持ちがわかる力になったりするのです。

つまり、どんな経験にも意味があるということですね。

 

お伝えしたいのは、子どもたちが自分の興味のままに自分の能力を広げていく。

 

それこそが本当に大事だということです。そして、それができなかったとしても、それはそれで活かし方があります。

子どもたちが自分の成長意欲に従って進んでいく状況を、どれぐらい大人が理解して認めてあげるのか。

そして主体的にやっていけるのか。

すべては地頭力を育て上げるためだと理解していただけたら嬉しく思います。

【この記事を書いた人】

宮脇慎也(保護者向け教育コーチ)

 

・20年以上の教育現場経験

・700組以上の親子面談実績  

・中学生の偏差値を平均7ポイント向上させた実績

・進学空間Move塾長として地域教育に貢献

・2030年までに1万組の親子の成長をサポートすることを目標

 

広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。2013年から広島市で学習塾を運営し、個別演習型指導で多くの生徒の学力向上を実現。近年はキャリア教育にも注力し、社会人講師を招いた講演会を多数主催。

 

Happy Education Lab. 運営者