
異業種交流会で気づいた、親御さんの変化
こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。
先日、異業種交流会に参加してきました。
そこで初めてお会いした広島のお医者さん、50代か60代くらいの女性の先生とお話しする機会がありまして、私が塾の教育方針についてお話ししたんです。
教科の内容を詰め込むよりも、どちらかというとモチベーション教育に力を入れて、子供たちが自分から勉強したくなる環境を作ってあげたいんですよね、という話をしたところ、その先生が「その通りですよね!」と、とても共感してくださったんです。
実際に、その先生もお子さんにそうした教育をされて、とても優秀に育ったというお話を聞かせていただきました。
こんなに私の教育方針に賛同してもらえるなんて、本当に嬉しかったです。
でも、ふと思ったんですよね。
今の親御さんって、すごく子供に寄り添う方が増えたなって。昔からこんなに理解のある親御さんって、いらっしゃったでしょうか?
受験戦争を知らない親世代と知っている親世代
よくよく考えてみると、私たち1977年生まれの世代が子供だった80年代から90年代、よく「大人は子供の気持ちをわかってくれない」なんて言っていましたよね。
私も言ったような気がします。
反抗期の象徴的な言葉だったじゃないですか。
でも今、自分が親になってみると、そんなことないんですよね。
子供の気持ち、わからないわけじゃない。
だって同じ道を通ってきたんですから。
むしろ、今の子供たちよりも確実に厳しい受験戦争を経験してきた世代が、勉強に追われる子供たちの気持ちを理解できないなんて、そんなことはないと思うのです。
ところが、私たちの親世代はどうだったでしょう?
1950年代、60年代が子供時代だった今のおじいちゃん、おばあちゃん世代には、実は学習塾というものがほとんどなかったんですよね。
塾の歴史を調べてみると、学習塾ができ始めたのがちょうどその頃で、そこから60年代、70年代にかけて一気に増えていったんです。
つまり、あの当時私たちが「大人は子供の気持ちをわかってくれない」と叫んでいたのって、結構真実だったんじゃないでしょうか。
親世代は自分たちが経験したことのないことを、子供にやらせようとしていたんですからね。
まだまだいる、勉強の大変さを理解していない親御さん
ここまでお話ししておいて大変恐縮なんですが、塾の先生としては、勉強することの大変さをまだまだご理解いただけていない親御さんも一定数いらっしゃるなと、正直感じています。
結局のところ、勉強ってめちゃくちゃ大変ですよね。
しかも、望んでいない勉強をずっとやり続けるなんて、本当にしんどいはずです。
それをどうにかこうにか心理的な負担を軽くしながら、自分なりに前向きに取り組んでもらう。
そこが大事なんだというのが、私の教育の原点なんです。
もちろん、それぞれの人生の中で、そうした経験をたどってこなかった親御さんもいらっしゃいます。
そういう場合はぜひ、お子さんと一緒に勉強してみてください。
勉強することの大切さ、そして大変さを知ってもらいながら、お子さんと向き合っていただけたらと思います。
時代背景を理解して、子育てを考えよう
今回気づいたのは、確実に昔よりも今の大人たちの方が、子供たちの気持ちがわかりやすい状況にいるということです。これって、すごく大きな変化だと思いませんか?
親御さんにお伝えしたいのは、ご自身が受けてきた教育は、一体どういう時代背景のもとで行われたのかということを、客観的に捉えてみてほしいということです。
そうすると、今のお子さんに対する教育の方針も、また違って見えてくるんじゃないでしょうか。
現代史を子供たちに教えるときも、自分がどういう時代を生きてきて、どういう流れの中で生活しているのかを意識することの大切さを話すんですが、教育についても同じですよね。
将来の日本、世界を予測しながら、だからこういう教育をしてあげたいんだという視点で考えていく。
そのためにも、まずは自分自身がどういう時代の流れの中で教育を受けてきた人間なのか、そんなことも考えてみていただけたらと思います。

【この記事を書いた人】
宮脇慎也(保護者向け教育コーチ)
・20年以上の教育現場経験
・700組以上の親子面談実績
・中学生の偏差値を平均7ポイント向上させた実績
・進学空間Move塾長として地域教育に貢献
・2030年までに1万組の親子の成長をサポートすることを目標
広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。2013年から広島市で学習塾を運営し、個別演習型指導で多くの生徒の学力向上を実現。近年はキャリア教育にも注力し、社会人講師を招いた講演会を多数主催。
Happy Education Lab. 運営者
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