国立大学でも就職困難?大学生の留学増加から見える教育の新たな課題

塾長会議で聞いた衝撃の現実

こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。

今日は近隣の学習塾10校ほどの塾長が集まる会議に参加してきました。

 

共同イベントの企画などを話し合う定期的な集まりなのですが、今回特に印象に残ったのが、ある英会話塾の先生からのお話でした。

広島で英会話教室を運営されている方なのですが、私たちの学習塾とは違って、大学生から社会人、小学生まで本当に幅広い年代の生徒さんが通っていらっしゃるそうです。

その中で最近気になる傾向があるとおっしゃっていて、実は大学生の入塾が増えているというのです。

就職困難から留学へ向かう大学4年生たち

なぜ大学生の入塾が増えているのかというと、就職が決まらなかった大学4年生が英会話を学んで留学を目指すケースが出てきているそうなのです。

具体的な例として聞いたのは、鹿児島大学経済学部の学生さんのお話でした。

就職活動がうまくいかず、1年間休学して留学で実績を積み、来年再び就職活動に挑戦するという決断をされたそうです。

鹿児島大学といえば国立大学ですし、決して評価の低い大学ではありませんよね。

それなりにきちんと社会からも認められている大学だと思うのですが、この学生さんのように就職に苦戦するケースもあるということなのです。

もちろん、これはあくまで一つの事例に過ぎませんが、私にはとても印象的でした。

学歴だけでは通用しない現実も

1年間休学してまで留学を選択するということは、それほど就職環境が厳しいということなのでしょうか。

特に経済学部で商社志望の学生さんであれば、留学経験の有無や語学力について面接で質問されることが多いそうです。

この事例だけで全体を語ることはできませんが、国立大学という学歴があっても、それだけでは就職が保証されないケースもあるということを考えさせられました。

大人はつい「良い大学に入れば就職も安心」と考えがちですが、実際にはそう単純ではない場面もあるのかもしれませんね。

受験勉強を頑張って大学に合格することはもちろん大切ですが、それだけで十分なのかという疑問を感じました。

中学生からでも考えたい「付加価値創造」という視点

もちろん、進みたい分野や希望する会社によって条件は変わってくるでしょうし、この一つの事例がすべてを表しているわけではありません。

とはいえ、このようなお話を聞くと、大学合格をゴールにするのではなく、社会で本当に求められる力を身につけることの重要性を改めて感じます。

 

実は、私たちHappy Education Lab.では、学歴によらない生きる力を「地頭力」として定義し、それを育てることを目的としています。

そして、中学生からでも「いかに社会で付加価値を作るか」ということを考えて、自分を高めることを意識してもいいのではないでしょうか。

中学生であれば、勉強だけでなく自分の興味のある分野を深く探求してみる。

高校生になったら、その探求をさらに深めて、何か小さくても社会に貢献できることはないか考えてみる。

大学生になる前に、すでに「自分は社会にどのような価値を提供できるのか」という視点を持てていれば、きっと就職活動でも自信を持って臨めるはずです。

様々な状況に対応できる思考力や、自分なりの付加価値を創造できる力こそが、これからの時代には必要なのではないでしょうか。

皆さんはこのお話を聞いて、どのようなことを感じられるでしょうか?

一緒に考えていきたいと思います。

 

【この記事を書いた人】

宮脇慎也(保護者向け教育コーチ)

 

・20年以上の教育現場経験

・700組以上の親子面談実績  

・中学生の偏差値を平均7ポイント向上させた実績

・進学空間Move塾長として地域教育に貢献

・2030年までに1万組の親子の成長をサポートすることを目標

 

広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。2013年から広島市で学習塾を運営し、個別演習型指導で多くの生徒の学力向上を実現。近年はキャリア教育にも注力し、社会人講師を招いた講演会を多数主催。

 

Happy Education Lab. 運営者