日本とアメリカの教育格差から考える、高校生から始めるキャリア教育の重要性

1. はじめに

こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。

ちょっと昔の本ですが、とても興味深い本に出会いました。

『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』という本なのですが、この本を読んで改めて感じたのは、日本とアメリカの教育に対する考え方の違いです。

特にキャリア教育について、私たちが学ぶべきことがたくさんあると感じています。

2. アメリカと日本の教育格差に驚く

この本のタイトルには「アメリカの高校生が学んでいる」とあるのに、帯には「20代から知っておきたい」「日本の学校では教えてくれない」と書かれているんです。これって、よく考えてみると本当におかしな話だと思いませんか?

アメリカでは高校生が当たり前に学んでいることを、日本では20代になってから学ぶ。これほど教育格差を象徴する話はないでしょう。

では、実際にアメリカではどのような教育が行われているのでしょうか。この本で紹介されているアメリカの転職事情を見ると、その差は歴然としています。

3. アメリカの働き方から学ぶこと

なんと、アメリカのベビーブーム世代は平均して12もの違う仕事を経験しているんです。

現代では、ひとつの仕事を続ける長さは平均4年半。

これは、私たち日本人の「一度ついた職は一生続けるのが良い」という固定観念とは真逆の世界ですよね。

 

この本では「転職する際にはどんな考え方で転職するといいのか」「転職を前提に最初のキャリアをどう選ぶべきか」「起業する際にはどのような考え方・知識が必要か」といった内容まで高校生に教えているんです。

 

正直、羨ましいと思いました。

4. 日本の教育の現状と課題

日本では、高校生がこのような情報に触れることはほとんどありません。多くの場合、「とりあえず上の大学を目指して頑張っていればいい。その後のことは大学に入ってから考えればいい」という考え方が支配的です。

そして実際に大学に入っても、特に何も考えないまま「ご縁があった場所」に流れていく学生が本当に多いんです。

その結果、数ヶ月、数年で挫折してしまう子も少なくありません。

 

これは教育者として、とても心が痛む現実です。

 

私は普段から、高校入試・大学入試の先にある人生の進み方、つまりキャリアについての教育の重要性を主張していますが、この本を読んでその思いがさらに強くなりました。

5. これからの時代に必要なキャリア教育

そうではなくて、社会に出てからのキャリアに思いを馳せながら大学を決め、その前段階の高校や中学を有意義に過ごしてほしいと思うのです。

 

もちろん、全てを予測することなんて不可能です。

でも、世の中は変化し続け、自分の境遇も変化し続けることを前提に、どうキャリアを積み重ねるかを考えることは絶対に必要でしょう。

 

そうした自分の未来に思いを馳せ、中学生や高校生のうちからワクワクしてほしいなと願っています。

そのために勉強が必要だと思えたなら、そりゃ、勉強へのやる気も自然と上がるでしょうね。

 

キャリア教育について、ご質問やご相談がある方は、ぜひお気軽にお声がけください。一緒にお子さんの未来について考えていきましょう。

【この記事を書いた人】

宮脇慎也(保護者向け教育コーチ)

 

・20年以上の教育現場経験

・700組以上の親子面談実績  

・中学生の偏差値を平均7ポイント向上させた実績

・進学空間Move塾長として地域教育に貢献

・2030年までに1万組の親子の成長をサポートすることを目標

 

広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。2013年から広島市で学習塾を運営し、個別演習型指導で多くの生徒の学力向上を実現。近年はキャリア教育にも注力し、社会人講師を招いた講演会を多数主催。

 

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