中学生の「やりたいことが見つからない」悩み~親の過保護が奪う子どもの情熱~

1. ブログ開設のご挨拶

こんにちは。Happy Education Lab.の宮脇です。

 

7月1日ということで、今日からホームページとブログを本格的に始動させていきます。

 

このブログでは、なるべくたくさんのお母さんたちの子育ての悩みやヒントになるようなお話を、週2〜3回のペースで更新していければと思っています。

 

普段は塾の先生として指導していますので、その中から気づいたことや、私が理念的に思っていることを体系立ててお伝えできればと考えています。

 

もしこの考え方に興味があるという方は、公式LINEに登録していただいて、そちらでより密に活動していこうと思っていますので、どうぞ楽しみにして登録していただけたらと思います。

2. 何事にも情熱を傾けられない中学生の悩み

さて、今日の1回目は、最近私の塾であった事例というか、多くのお母さんが陥りがちなことをお伝えしていこうと思います。

 

それは、中学生のある男の子の話なんですが、彼の悩みが「何事にも情熱を傾けることができない」ということでした。

 

今後の高校あるいは大学進学について進路相談になったときに、「やりたいことがないんです」「どんなことがいいのかわからないんです」と。

 

むしろそうやって何かダラダラと目標もなく過ごしているのが、実は個人的な密かな悩みなんですという話になったのです。

 

いろいろ話を聞いてみると、どうやらお母さんが何かと全部決めてくれるので、「もうそれでいいのかな」と思っているということなんですね。

 

お母さんの意向に逆らうと、お小遣いが減らされる、ゲームの時間がなくなる、スマホを取り上げられるなど、「お母さんに逆らってもいいことがない」ということでした。

3. 過保護が生み出す依存状態への警鐘

お母さんがあれこれ決めてくれるので、「お母さんに従っていればいいのかな」と思っているんだけれども、自分が情熱を傾けるものがない、好きなものがあると言い切れないというのがすごくもどかしいんですという話になっていったんですね。

 

中学生も後半に入ってきた学年なんですけれど、皆さんはどうでしょうか?

 

私は、そのまま「このままだと育つべき自立心に影響が出る可能性があるよね」とお話ししました。

 

15歳や14歳の中学2年生、3年生であれば、あと3年か4年すれば大学入学と同時に一人暮らしをして親元を離れる、今住んでいる家を出て行くということを経験するんです。

 

あとたった3〜4年の期間しかない時に、

「お母さんに逆らったことはない」

「お母さんの言う通りにしていたらいいのかな」なんて言うような子は、やはり過度な依存状態になってしまう可能性が高いでしょう。

4. 自分の意見を持つことの大切さ

ただ、お母さんにただただ反抗してブチ切れなさいということを僕もお勧めするわけではないんです。

 

なので、まず自分の意見をきちんとお母さんに言って、自分がやりたいことをやるというようなお話をさせてもらいました。

 

本人の悩みが、「みんなにいい顔して八方美人なところが自分にはある」ということでした。

 

それはそれで人間関係を円滑に進めるためのテクニックではあるんですが、やはり自分の情熱を失わせることになっていくのです。

 

お母さんだろうとお友達だろうと、嫌なものは嫌だと、むかつくものはむかつくんだということを素直に自分の感情に従って行動する。

 

もちろん、やたらと人を罵倒すればいいとか人と喧嘩をすればいいとかそういう話ではなくて、きちんと自分の感情が嫌だと思ったことはちゃんと嫌だと言えるようにする。

 

そういうところから始めようねというお話をさせてもらいました。

5. 具体的な解決策:失敗を許容する環境づくり

では、具体的にどうすればいいのでしょうか。私がお勧めしたいのは、「失敗OK予算」の設定です。

 

例えば、各ご家庭の経済状況に応じて無理のない範囲で金額を設定して、子どもが自分で決めたことで失敗しても、その範囲内なら一切口出ししない約束をするのです。

 

参考書選びを間違えた、友達との約束で時間を無駄にした、部活の道具を自分で選んで使いにくかった、などの小さな失敗から学習させる仕組みを作ってみてください。

 

この「失敗OK予算」の素晴らしいところは、子どもにとって「自分で決めていいんだ」という安心感が生まれることです。

 

そして、失敗したときも「お母さんに怒られる」という恐怖ではなく、「次はどうしようかな」という前向きな思考に変わっていくのです。

6. 情熱を傾けることの本当の意味

結局、情熱を傾けるということは、自分のやりたいことに精一杯やっていく、うまくいかなくてもそれでも頑張っていくということをきちんとやってもらえたらなと思います。

 

皆様いかがでしょうか。

 

この男の子のお母さんと同じようなことになっていないでしょうか。

 

もちろんお母さんが悪いと言っているわけでもないんですね。

 

お母さんはお母さんで、きちんと一生懸命子どものことを考えているということもよくわかるんですけれども、やっぱり子どもが中学生になっていくと、もう自分の意思で物事を動かしていきたい、自由にやっていきたいという衝動に駆られて、やはりそれが自然なことですね。

 

知らず知らずのうちにそれを押し込めているということのないように、一度気をつけていただきたいかなと思います。どうぞよろしくお願いします。